Classici giapponesi con furigana
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いしころみち
石ころ路
田畑 修一郎
Leggi 石ころ路 (いしころみち) di 田畑 修一郎 (たばたしゅういちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.254 caratteri · 39 schermate
僕も憐れむべきやつにちがいないが――。神着の檜垣からも手紙をよこした。
「貴兄にくらべると、僕の生活はまるで芝居をしているようなものです」とあった。それはたぶん、毎日村の青年たちを集めて喋っている、それを指すのだろうと思った。しかし、僕のだって芝居だ。どこまでほんとうなのか、ちっともわからない。いったい、おれは何をしてるんだ。何もありゃしないじゃないか。これはこれだけのもの、いくら騒いだってどうにもなりゃしない。眼をつむって歩くだけがほんとうだ、そうも思った。
ちょうど、檜垣の母方の祖父が亡くなったので、お悔みをのべがてら遊びに神着村へ行った。そのとき、檜垣は何を思ったのか、彼の身の上をしみじみと語り、
「僕はこれで、時々やりきれなくなることがありますよ。島の者だからね、島で死ぬつもりだが、島でなれる限りの幸福なことを考えてみてもやっぱりだめですな」
と、言った。
金も乏しくなったし、ぼつぼつ帰ろうという気も起きたので、一度は上ってみたいと思っていた雄山へ行くことにした。案内人をつけないと路がわからないだろうと言われたが、かまわずに一人で出かけた。七百メートルくらいの山だから平気だと思った。