Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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へきぎょくのわかざり

碧玉の環飾

田中 貢太郎

Leggi 碧玉の環飾 (へきぎょくのわかざり) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2545 caratteri · 6 schermate

Aozora Bunko

そこで袁氏は孫恪の持ってきた剣を手に取って、それを箸を折るようにぽきぽきと折った。孫恪は懼れて遁げ出そうとしたが、それも怖ろしいのでわなわなと慄えていた。袁氏は莞爾と笑って孫恪の顔を見て、

「数年間も同居して、こうした間になっているから、決して郎君を害する事はない」

と言った。孫恪は遁げるのも怖ろしいのでそのまま袁氏の婿となっていた。その後、孫恪は張閑雲に逢って、その日の事を話すと、閑雲は仰天して、

「変異測りがたし」

と、言って、それから孫恪と逢わないようになった。

やがて袁氏は二人の男の子を生んだ。その小供は至って怜悧で、二十歳にならないうちから能く家事を治めた。その時分になって、孫恪は仕官の口が見つかったので、唐の都の長安に赴任する事となり、一家を挙げて出発したが、瑞州という処へかかると、袁氏は孫恪に向って、

「瑞州の決山寺という寺に親しい僧がある、東西に別れてから数十年にもなるから、是非逢ってゆきたい」

と、言って決山寺へ往き、住持の老僧に逢ったが、老僧は袁氏を知らない。袁氏はまた懐から碧玉の環飾を出して老僧の前へ置いて、

「これは、この寺の旧物である」