Classici giapponesi con furigana
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しゅうさいようしかがみ
秀才養子鑑
佐々木 邦
Leggi 秀才養子鑑 (しゅうさいようしかがみ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.837 caratteri · 32 schermate
「うむ。半年ぐらい」
「はあ」
「家庭の事情では困る。盲腸は切ってしまえば、綺麗さっぱりで、後に残らない。私も及ぶ限り御便宜を計る積りだが、こういうことは人事課長の領分だから、その積りで銓衡を受け給え」
「はあ」
「それじゃ失敬する。お父さんに宜しく」
「有難うございます」
と小室君は膝まで手を下げて、お辞儀をした。
大分待たせて、人事課長が現れた。中途求職のものにあっては前の会社をやめた理由が何より重大問題になる。喧嘩をして首になったなぞと言えば、もう脈はない。小室君は盲腸炎を患って半年欠勤を続けた為め、規定に従って休職になったと申立てた。
「半年とは長かったですな。私も盲腸が悪くて、再発又再発、到頭切りましたが、初めからで、かれこれ三月かゝりました」
「私は五六ヵ月苦しみました」
「お切りになったんですか?」
「はあ。最後に切りました。手術を恐れて逃げ廻っていた為め、馬鹿を見ました。初めから切ってしまえば何のこともなかったんです」
「お見かけしたところ、もう悉皆お宜しいようですな」
「はあ、元来は頑健の方です」
「一つ申上げて置きますが、この会社は軍隊式ですよ。命令が下ると猶予がありません。