Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Leggi 私本太平記 (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.598 caratteri · 254 schermate
だから、これを幕府ざん訴へ用いるなどは、ずいぶん悪質な計であり、大覚寺統は、地だんだふんで、一時でも帝位を渡すべきではなかったと、臍を噛んだ。――そのうえ、持明院統には、後嵯峨からうけた厖大な所領もあったが、帝位を離れた大覚寺統には党臣の拠る財源もない。
で、亀山上皇は、忿懣措かず、また事ごとに、持明院統の非をあばいて、幕府方へ訴えた。つまりは、皇室内の御兄弟喧嘩にすぎない。しかし両統の紛争とすれば、事重大だ。保元ノ乱の二の舞にもなりかねない。
そこで、扱いに窮した幕府側が、一案を朝廷へ提出した。それが“両統迭立案”なるものだった。
十年目ごとに、持明院派、大覚寺派の両方から“かわりばんこ”に皇太子を立て、帝位を交代してゆくという制である。
人間は滑稽なものだ。
こんな一時の気休め案でも、一時はそれが可能な気がするものらしい。――まもなく、伏見帝の次には、同系の持明院統の皇子が、すぐ皇太子の位についてしまった上に、大覚寺統にとっては、またしても、天下の耳目をおおいえない大失態を招いてしまった。
それは「増鏡」にも見える記事なのである。信憑していいと思う。