Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
Leggi 私本太平記(七) (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 330.262 caratteri · 662 schermate
「が、正成ひとりでは」
と、無力の感がげっそりと彼の疲労を誘ってきてやがては自然眠りにおちた。その間だけ彼は救われた寝顔を持った。
「なんだ?」
祐筆の安間了現。
朝の役宅へ入って行ったばかりだが、また門へひっ返してきて、六条油小路の往来へ首を出していた。
門外では八尾ノ新介、富田正光らの若侍から組頭たちまでたちまじって、しきりに「道誉が」とか「佐々木が」とか言い騒めいているのだった。
訊けば。近くの佐女牛の一邸へ、佐々木道誉の手勢二、三百人が今暁から帰って来て、久しく空けていたやかたが俄に賑わい立っているというのである。
「それやいぶかしいな」
了現は、さらにたずねた。
「這奴は、足利方の一将、この都へ、帰って来られるはずの者ではなかろう」
「それが帰って来たのです」と富田五郎正光は、ゆゆしい椿事と、ふんがいして。「おそらくは、尊氏の敗戦で脱陣したものでございましょう。さきごろ来、大江山に立ち往生して、進みもせず、もどりもせぬ一陣の兵がいるとは聞いていました。ところがその佐々木道誉、ぬけぬけと、山を降りて、佐女牛へおちつき込んだではございませぬか」
「たしかなのか」