Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あきぞらはれて

秋空晴れて

吉田 甲子太郎

Leggi 秋空晴れて (あきぞらはれて) di 吉田 甲子太郎 (よしだきねたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9291 caratteri · 19 schermate

Aozora Bunko

監督の満足そうな眼つきでそれが分かる。

そこで平吉はすかさずもう一度頼み込んだ。

「岸本さん、頼みます。使ってみてやって下さいよ」

監督は、「うん」と曖昧な返事をしてなお考えている様子だったが、やがて考えがきまったと見えて、平吉にいいつけた。

「山田を呼んで来てくれ」

山田というのは平吉の組の職工頭だった。

山田が来ると監督は一男をひきあわせた。

「石山の伜だそうだ。この間見習が一人いるように言っていたが、使ってやったらどうだ」

平吉も一男も思わず山田の顔を見つめた。この人の返事一つで運命がきまるのだ。

ずばぬけて背の高い山田は、見下すように一男を眺めていたが、遠慮なしにはっきり答えた。

「こんな子供じゃ役に立ちません。いれるだけ無駄です」

「だが、山田さん、柄は小さいけど――」

平吉がせき込んで言いかけるのを監督がとめた。

「石山、山田がいけないというものを雇うわけには行かないよ。じかに使うのは山田なんだからな」

平吉も一男も口をつぐまなければならなかった。

山田は、実は自分の知合を一人いれたかったのだ。折を見て監督に頼もうと思って、まず見習が一人いるということをほのめかしておいたのだ。