Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あきぞらはれて
秋空晴れて
吉田 甲子太郎
Leggi 秋空晴れて (あきぞらはれて) di 吉田 甲子太郎 (よしだきねたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9291 caratteri · 19 schermate
平吉は黙っていつまでも息子の顔を見ていた。
翌日から一男は、誰の手も煩わさずに母親の看護を一人で引受けた。病人のある家とも見えず、明るい笑声が絶えなかった。そのためかどうか、おそらく一男が帰って来たという安心のせいもあったのだろう、母の病気はほんの少しずつよくなって行くように見えた。
しかし、石山一家は、いつまでこうしているわけには行かなかった。すみが工場で稼いで来る金が入らなくなった。一男の送金も来なくなったわけだ。その上、病人のために不断よりは余計に費用がかさむのだ。
ある晩、子供たちが六畳の方で寝静まった時、平吉と一男とは長いこと相談した。いま一男が船へ乗って海へ出るようなことをすれば、また病人はわるくなるにきまっている。だが一男が今のように看護婦の代りをしていたのでは、病人の薬代は愚か、米代もつづかないのだ。
翌日一男は父親について、彼が今働いている建築場へ行って見ることになったのであった。
三
平吉は一男を板張の外れへ連れて行って、監督に背をむけて立った。
「困ったな」
「なんか見つかるよ、お父つぁん」
一男にもこれという当はなかったけれども、わざと撥ね返すように彼は答えた。