Classici giapponesi con furigana
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かがくとぶんがく
科学と文学
寺田 寅彦
Leggi 科学と文学 (かがくとぶんがく) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.562 caratteri · 50 schermate
宮崎湖処子の「帰省」という本が出て、また別な文学の世界の存在を当時の青年に啓示した。一方では民友社で出していた「クロムウェル」「ジョン・ブライト」「リチャード・コブデン」といったような堅い伝記物も中学生の机上に見いだされるものであった。同時にまた「国民小説」「新小説」「明治文庫」「文芸倶楽部」というような純文芸雑誌が現われて、露伴紅葉等多数の新しい作家があたかもプレヤデスの諸星のごとく輝き、山田美妙のごとき彗星が現われて消え、一葉女史をはじめて多数の閨秀作者が秋の野の草花のように咲きそろっていた。外国文学では流行していたアーヴィングの「スケッチ・ブック」やユーゴーの「レ・ミゼラブル」の英語の抄訳本などをおぼつかない語学の力で拾い読みをしていた。高等学校へはいってから夏目漱石先生に「オピアム・イーター」「サイラス・マーナー」「オセロ」を、それもただ部分的に教わっただけである。そのころから漱石先生に俳句を作ることを教わったが、それとてもたいして深入りをしたわけではなかった。
自分の少青年時代に受けた文学的の教育と言えば、これくらいのことしか思い出されない。