Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

くうしゅうけいほう

空襲警報

海野 十三

Leggi 空襲警報 (くうしゅうけいほう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.838 caratteri · 92 schermate

Aozora Bunko

帝都は間近し

「助けて、た、たすけてえ」

と、ひどくしゃがれた声が……。

室内の人たちは、一せいに入口の方に眼を注いだ。毛布の幕の聞から、ゴロリと転げこんできたのは、スポーツマンらしい大きな男だったが、顔色は紙のように白く大きな口をあけてあえぎながら、両手でしきりに咽喉のところをかきむしっていた。まさしく、毒瓦斯に中毒していることが一眼でわかった。鍛冶屋の大将はまっさきに立ちあがって、その男のそばにかけつけた。

「た、助けてやって、くれたまえ。こ……後車は毒瓦斯がたいへん、だッ……」

とまでいうと、彼ははげしく咳いった。

鍛冶屋の大将は、

「よォシ、助けてやるぞ」

と叫ぶなり、一座を見わたして、学生を五人ほど指名した。

「さあ、あの防毒壜をくわえて、助けにゆくんだ」

旗男も、防毒面を被りなおした。

学生たちは、鼻の穴に思い思いの栓をした。或者は、消しゴムを切ったものをつめたり、また或者は万年筆のキャップをつっこんだり、それから、また或者は一時の間にあわせに、綿栓をこしらえ唾でしめして鼻孔に挿した。

そうしておいて、鍛冶屋の大将を手本にして、防毒壜を口にくわえた。