Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうそう

競漕

久米 正雄

Leggi 競漕 (きょうそう) di 久米 正雄 (くめまさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.312 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

と久野は答えた。「しかし何しろ脚本も書きかけているんだし、それに舵を曳いた経験も古いことだからなあ。僕に堂々たる文科の選手なぞが勤まりはしないよ」

「それあ大丈夫だよ」と窪田がようやく久野の心の動き出したのを見て言った。「その点については心配することはない」

「全くそれは大丈夫です」津島も窪田の後から言い足した。

「窪田君のような隅田川の河童がいるんですから、万事この人に任かせておくといいです」

「河童が川流れをするようなことはあるまいね」と久野は自身で、警句のつもりで言った。

「君が選手に出てくれなくちゃ流れるんだ」と窪田は久野の調子に引き入れられて彼には不似合いな冗談を入れた。

「全くです。流れかかってるんですよ。だからお願いします。溺れかかった人は藁でもつかむと言うじゃありませんか」と津島まで突拍子もないことを言い出した。

「じゃ僕を藁にしようと言うんだね」と久野は笑い続けた。「掴んで見てから無駄だったって後悔し給うな」

「大丈夫。助けると思ってどうか頼む」

「じゃ一つ甘んじて諸君の藁になるとするかな。しかし他の奴らはまた久野が野次性を出し初めたと言うだろう」