Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいよじげんのおとこ

第四次元の男

海野 十三

Leggi 第四次元の男 (だいよじげんのおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9156 caratteri · 18 schermate

Aozora Bunko

と、威張ってみたものの、そのときわたくしは、はっと胸をつかれたように思ったのである。それは例のことを思い出したからであった。戸山ッ原の夜の散歩人に、わたくしの姿が見えなかったらしいあの夜の記憶が、戦慄とともに甦ってきたのである。

藤田師は、それに構わず、先を喋る。

「これを分り易くいえば、わが眼に今見えている君は、君の実体を或るところから、すぱりと斬ったその切り口に過ぎない。たとえば、ここに一本の大根がある。その大根を、胴中からすぱりと切り、その楕円形の切り口の面だけを見ていると同じことだ。つまり“ほほう、これは真白な、じくじく水の湧いた楕円形の面だ”と思う。しかるに、その白面は、大根の一つの切り口に過ぎないのである。面だけのものではない。だから、今目の前に見えている君は、君の実体の一つの切り口に過ぎないのだ。君の実体は、かの白い切り口における大根そのものの如く、われわれの想像を超越した何者かである」

「どうもよくわからん」

「理窟だけなら、よくわかっているじゃないか。では、こういうことを考えて見たまえ。われわれの世界では、物は皆、縦と横と高さとを持つ。