Classici giapponesi con furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Leggi 糞尿譚 (ふんにょうたん) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.974 caratteri · 99 schermate
彼は一寸感傷的になり、赤瀬の大将に相談してみるから、と沢田に云い捨てて小屋の裏に廻り、金本よ、トラックが帰ったから明朝は高崎町方面と学校の方へ廻ってくれ、外の者にも伝えてくれ、とトタンの扉を叩いて云った。金本というのは李聖学の日本名であった。朝鮮人は内地に来ると皆日本の名前をつけるのだ。はあい、と中から睡そうな声が聞えた。急に腹の減ったのを思い出し、小屋に帰って来ると、框に腰を下して、一升徳利に口をつけて、ごくんごくんと飲むと、食道を焼酎がじいんと鳴って通り、胃袋に来て胃壁に沁みわたった。焼酎は一口しか残っていなかった。顔が火照り始め、身体が温もって来ると、横になったが、疲れが出て来て、沢田が自動車の掃除をすまして出て行きながら、小森さん、ガソリンも切れてますよ、と喚いて行ったのに、返事をしたようでもあり、せんようでもあり、土間に転がったまま、眠ってしまった。やがて、歯軋りをはじめ、があと大きな鼾をかきはじめた。気がつくと彦太郎は小高い丘の上に天野久太郎と二人で立っている。今までは彼の商売敵であった背の低い猿のような久太郎が、古風な山高帽を被って彼の傍に居るのが、同じような久太郎が二人居るように見え、四人位居るようにも見え、彼はふっと気がついて、なるほど今日は汲取人組合の発会式なのだと思い出した。