Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

こうぎょく

紅玉

泉 鏡花

Leggi 紅玉 (こうぎょく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.518 caratteri · 23 schermate

Aozora Bunko

てなりませんので、つい、あの、癖になりまして、今晩も……旦那様に申訳のございません失礼をいたしました。どうぞ、御免遊ばして下さいまし。

紳士 言う事はそれだけか。

初の烏 はい?(聞返す。)

紳士 俺に云う事は、それだけか、女郎。

初の烏 あの、(口籠る)今夜はどういたしました事でございますか、私の形……あの、影法師が、この、野中の宵闇に判然と見えますのでございます。それさえ気味が悪うございますのに、気をつけて見ますと、二つも三つも、私と一所に動きますのでございますもの。

三方に分れて彳む、三羽の烏、また打頷く。

もう可恐くなりまして、夢中で駈出しましたものですから、御前様に、つい――あの、そして……御前様は、いつ御旅行さきから。

紳士 俺の旅行か。ふふん。(自ら嘲ける口吻)汝たちは、俺が旅行をしたと思うか。

初の烏 はい、一昨日から、北海道の方へ。

紳士 俺の北海道は、すぐに俺の邸の周囲じゃ。

初の烏 はあ、(驚く。)

紳士 俺の旅行は、冥土の旅のごときものじゃ。昔から、事が、こういう事が起って、それが破滅に近づく時は、誰もするわ。平凡な手段じゃ。通例過ぎる遣方じゃが、せんという事には行かなかった。