Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 194.628 caratteri · 371 schermate
「ほんに、あの娘はよう間に合うようになったわなあ」
「最初のうちはあたしと一緒で、東京が厭や厭や云うて、泣いてなあ。―――大阪へ帰らしてほしい、帰らしてほしい云うてたけど、この頃云わんようになったわ。まあお嫁に行く迄は、どないぞしていてて貰わんならん」
「お春と孰方が上やろか」
「お春どん幾つやねん」
「廿歳やわ」
「そしたら同い歳かいな。―――幸子ちゃんも、あのお春どん云う娘、放したらあかんで。あの娘はきっと置いときなさいや」
「あの娘は十五の歳から、足かけ六年になるねんもん、なかなか余所へ行きなさい云うたかて、行くこッちゃないねん。けど、ほんまのとこは見かけ倒しで、そんなに感心する程のことないねんわ」
「そら、雪子ちゃんに聞いてることもあるけど、それにしたかて、一昨日の晩のあの働きはどうや。あないなったら、お久どんはうろうろしてるばかりで、お春どんとえらい違いやわ。あれには兄さんもびっくりしやはって、ま、何と云うえらい娘やろ云うて、―――」
「それがなあ、ああ云う時には、ほんとうに親切で、情があって、気転が利いて、―――いつかの水の時かてそうやってんけど、―――」