Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かいだんいちやぞうし
綺堂随筆 江戸のことば
岡本 綺堂
Leggi 綺堂随筆 江戸のことば (かいだんいちやぞうし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.152 caratteri · 27 schermate
二人の家出を、別々に考えていいのか、一緒に結び付けていいのか、それが第一の疑問です。もう一つの疑問は、裏口の戸を叩いたのは誰であるか、表の戸を叩いたのは誰であるか、それも一人の仕業か、別人の仕業か、一向に見当が付かないのでございます。
夜が明けても、二人は帰って来ませんので、騒ぎはいよいよ大きくなるばかりです。きょうも細かい雨が時々に降り出して、なんだか薄暗い陰気な日でした。
その日の午頃に、わたくしの店の若い者がこんなことを聞き出してきました。三崎町の大仙寺というお寺の納所が檀家の法要に呼ばれてかえる途中、丁度その時刻に坂下町を通りかかると、谷中の方角から十歳か十一ぐらいの女の子が長い振袖を着て、折りからの小雨にそぼ濡れながら歩いて来るのに出逢いました。この夜ふけに、小さな女の子が何処へ行くのかと、振り返って見送っていると、その子のすがたは浅井さんの家のあたりで見えなくなってしまったというのです。勿論、前にも申す通りの暗い晩ですから、その子のすがたが消えてしまったのか、闇に隠されてしまったのか、確かなことは判りません。納所の方でもそれほど不思議にも思わないで、そのまま行き過ぎてしまったのですが、けさになって浅井さんの一件を聞いて、もしやその女の子が戸を叩いたのではないかと言い出したのです。