Classici giapponesi con furigana
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えんむすび
縁結び
泉 鏡花
Leggi 縁結び (えんむすび) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.536 caratteri · 33 schermate
この※さんは誰だい?と聞くと阿母が、それはお向うの※さんだよ、と言い言いしたんだ。
そのお向うの※さんというのに、……お前さんが肖ているんだがね――まあ、お聞きよ。」
「はあ、」
とった目がうつくしく、その俤が映りそう。
「お向うというのは、前に土蔵が二戸前。格子戸に並んでいた大家でね。私の家なんぞとは、すっかり暮向きが違う上に、金貸だそうだったよ。何となく近所との隔てがあったし、余り人づきあいをしないといった風で。出入も余計なし、なおさら奥行が深くって、裏はどこの国まで続いているんだか、小児心には知れないほどだったから、ついぞ遊びに行った事もなければ、時々、門口じゃ、その※さんというのの母親に口を利かれる事があっても、こっちは含羞で遁げ出したように覚えている。
だから、そのお嬢さんなんざ、年紀も違うし、一所に遊んだ事はもちろんなし、また内気な人だったとみえて、余り戸外へなんか出た事のない人でね、堅く言えば深閨に何とかだ。秘蔵娘さね。
そこで、軽々しく顔が見られないだけに、二度なり、三度なり見た事のあるのが、余計に心に残っているんで。その女用文章の中の挿画が真物だか、真物が絵なんだか分らないくらいだった。