Classici giapponesi con furigana
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しばられたあひる
縛られたあひる
小川 未明
Leggi 縛られたあひる (しばられたあひる) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4532 caratteri · 9 schermate
「この美しい、すみよかった場所がこんなになってしまった。このとおりあひるは縛られて明日の命がわからないし、ぶなの木は、根本が焦がされている。そして、川の魚も、私たちも、安心してはいられない。すべてのものが息詰まっているのだ。なにか思いがけないことでも起こらなければ、もう二度と昔のように、平和な楽しい太陽の光は見られないだろう……。」
穴の入り口から、夜の空を仰いで、こんなことを考え込んでいたのねずみの姿も、そのうち、いつしか消えてしまいました。
真夜中ごろ、子供は、あらしの叫びで目をさましたのです。小舎が、ぐらぐらと動いて、ブリキのはがれる音がしていました。
「たいへんな風だ。」
「いつでも逃げる用意をしていれよ。バケツとふろしき包みを忘れんでな。」と、父親がいいました。
子供は、外へ飛び出しました。空は、気味悪いほの白さで、ぶなの木が、腰を折れそうに曲げて、風の襲うたびにくびを垂れるのが見られました。
「父ちゃん、あちらの空が、火事のように明るいよ。」と、子供は、外から叫びました。
「大風のときは、そういうもんだ。このあらしが過ぎれば暖かになるぞ。」
ちょうどこのとき、その声を打ち消して、どっとたたきつけるごとく吹きつけた風に、小舎は、めりめりとこわれて、ブリキ板がどこかへ飛んでしまって、なにかにぶつかった音