Classici giapponesi con furigana
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るこうしんそう
縷紅新草
泉 鏡花
Leggi 縷紅新草 (るこうしんそう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.566 caratteri · 48 schermate
までも立って見ていた事を思出した。時雨も霙も知っている。夏は学校が休です。桜の春、また雪の時なんぞは、その緋牡丹の燃えた事、冴えた事、葉にも苔にも、パッパッと惜気なく金銀の箔を使うのが、御殿の廊下へ日の射したように輝いた。そうした時は、家へ帰る途中の、大川の橋に、綺麗な牡丹が咲いたっけ。
先刻のあの提灯屋は、絵比羅も何にも描いてはいない。番傘の白いのを日向へ並べていたんだが、つい、その昔を思出して、あんまり店を覗いたので、ただじゃ出て来にくくなったもんだから、観光団お買上げさ。
――ご紋は――
――牡丹――
何、描かせては手間がとれる……第一実用むきの気といっては、いささかもなかったからね。これは、傘でもよかったよ。パッと拡げて、菊を持ったお米さんに、背後から差掛けて登れば可かった。」
「どうぞ。……女万歳の広告に。」
「仰せのとおり。――いや、串戯はよして。いまの並べた傘の小間隙間へ、柳を透いて日のさすのが、銀の色紙を拡げたような処へ、お前さんのその花についていたろう、蝶が二つ、あの店へ翔込んで、傘の上へ舞ったのが、雪の牡丹へ、ちらちらと箔が散浮く……