Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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びじんたかじょう

美人鷹匠

大倉 燁子

Leggi 美人鷹匠 (びじんたかじょう) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.870 caratteri · 26 schermate

Aozora Bunko

一方は生れながら暗い運命を背負って、荊棘の道を辿らねばならぬ貧しい私生児。

花の児には父君にあやかるようにと、旦那様の御姓を無断で一字頂いて、松吉という名をつけました。せめて一と目でも見てやって頂き度いと、再三お願いしましたが、旦那様は無情にもそんな覚えはない、と、一言のもとに吻ねつけておしまいになり、可愛いい松吉の顔を見て下さらないばかりか、最後には脅迫だとて、花の父を警官の手にお渡しになりました。

その冷めたいお仕打ちを花は心から恨みました。無念の歯を喰いしばりながら、散々考えた揚句、ある復讐を思いつき、ささやきますと、お人好しの父は震え上り、その無謀に驚いてなかなか取り合ってくれませんでしたが、旦那様が余りにも冷酷な態度をお示しになるものですから、父も遂いに意を決し、同意してくれました。

そして、それを実行しました、というのはこうなのでございます。

ある夕方、父と花とは案内知ったお邸内に忍び込み、様子を覗いていました。それは恰度お宮参りの日で、お屋敷はお祝いのお客様で大混雑、応接室の方からは晴れやかな笑声が絶えず聞えて居りました。やがてお客様達がお食堂の方へお入りになると、乳母やさんは達也様を抱いて、静かなお離室へやって来て、一息吐いていました。