Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
びじんたかじょう
美人鷹匠
大倉 燁子
Leggi 美人鷹匠 (びじんたかじょう) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.870 caratteri · 26 schermate
その時、ふと頭に浮んだのは達也様のことでした。死んだのは自分の児ではない、ほんとの児は生きている、この世にまだ生きているんだ、現に、男爵令息として学習院に通っているではないか、と、思うともう一刻も我慢が出来なくなり、その時からお屋敷の附近を彷徨き始めました。何日目かでやっと若様にお目にかかれました、それはランドセルを背負った学校帰りの可愛いいお姿でした、飛び付きたいような心をジッとおさえ、甦ったような喜びに胸を跳らせながら花はお顔を見詰めて居りました。が、もう只今の花は、遠くからお姿を見て満足しているだけでは我慢が出来なくなりました、自分の児を他人様の児として眺めている気にはなれなくなりました。若様、いや、達也様は花の児でございます、花の児です。花は自分の児をぎゅッと抱きしめたくなりました、抱きしめて、抱きしめて、離したくない、もう誰にもやるのはいやです。
どうぞ、旦那様、花の児をお返し下さいませ、私の申すことが嘘だと恩召すなら、証拠をあげてみましょう。
達也様には腋の下に小指の先で突いたほどの赤痣がある、花と同じように下唇に黒子もあるはずです、しかし、それ等は外から見てわかる事で、云いがかりだと仰しゃられてはそれまでですが、体質の遺伝については争うことが出来ないだろうと存じます。