Classici giapponesi con furigana
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かんがえこじき
考えこじき
小川 未明
Leggi 考えこじき (かんがえこじき) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4263 caratteri · 9 schermate
戦時中にあいたあなが、まだそのままになっているのです。
「ねえ、きみ! 夜分通る人が、このあなへおちないだろうかね。」と、清吉は、道の上のあなをゆびさして、友だちにはなしかけました。
「さあ、おちるものもあるだろう。」
「けがをしないかね。」
「運が悪ければね、そのときの、ひょうしさ。」と、友だちのひとりは、答えました。
そうきくと、清吉は、それだけですまされることだろうかと思った。
「いったい、だれが、修繕しなければならぬのだろうかね。」と、清吉は、いいました。責任をもつものの怠慢がはらだたしかったのです。
すると、いつも元気で、快活なKが、
「どこかに責任はあっても、あまり多すぎて手がつけられないのだろう。」と、答えました。
「はやくなおさなければ、老人や、めくらがおちてあぶないがなあ。」
「そう、近所の人が、気がついたら、早くなおせればなおすんだね。」
Kは、いつものように、にこにこして、ほとんど、むとんじゃくでした。
ひとり、清吉は、まだ考えこんでいました。こうしたことは、どこへうったえ出ればいいのだろうか。こればかりでなく、身のまわりに、たくさん解決のつかぬことがあるような気がして、くよくよしたのでした。