Classici giapponesi con furigana
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じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
Leggi 自由人 (じゆうじん) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.030 caratteri · 139 schermate
国籍とかいうものについても同様です。戦争中、上海では、某々国の領事国でひそかに国籍を売っていたことがありますが、そんなものを買う人間こそ、たとい実際上の必要から出たことかも知れませんが、僕から見れば、実にばかの骨頂です。」
調子は皮肉でもなく、ふざけてもいず、至極当り前だという風だった。余りに当り前だという風だったので、却って、その言葉は妙な印象を与えた。ふーっと陽が陰ってくるような印象だった。二三の拍手が起りかけて、すぐに静まった。まぜっ返す者もなかった。
その時、田島が少し勢いこんで反駁した。
「只今の菅原君の説には、僕は賛成しかねますな。そのようなのは、最悪のニヒルとさえ思います。敗戦によって、吾々は、郷土を遠くへ失ったという感じを覚ゆるし、祖国を遠くへ失ったという感じさえ覚えます。その郷土を身近に取り戻すことと、祖国を身近に取り戻すこと、つまり、郷土愛や祖国愛を新たに覚醒させることが、日本の再建に最も必要なことと考えます。現在、右翼にせよ左翼にせよ、政治界に、民族主義的理念が生れかけているのは、新たな日本再建を目指すからに外ならないし、その理念も、郷土愛や祖国愛に立脚するものです。