Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
金五郎は、若松を敬遠する気持が強かった。
「金さんよい」
呼ばれて気がつくと、艀の舷に寝ていた筈の角助が、横に、立っている。
「なんですか? 角さん」
金五郎は、角助が、日ごろから、自分に悪感情を抱いていることはよく知っていたが、格別警戒する気持はなかった。
角助は、醜悪な顔に、狡そうな笑みを浮かべて、
「あんたに、頼みがあるんじゃ」
「どんなこと?」
「おれを、退け者にせんでくれ」
「角さんを、誰も退け者にしやせん。それは、ひがみですよ」
「おれを押しのけて、あんたがボーシンになったことは、おれに力がないんじゃけ、もう、いわん。じゃが、永田組では、おれは古参じゃけ、交際には外して貰いとうないなあ」
「意味が、よく、わからん。はっきり、いうて下さい」
「今度、聯合組の秋の遠足で、武蔵温泉に行くちゅうじゃないか」
「そうらしいです」
「それに、おれを入れてくれ」
「そんなこというても、わたしは下ッ端じゃから、わたしの考えでは、どうにもならんですよ」
「うちの親方が、呑ンだくれの助平で、能なしと来とるもんで、はがゆうて、たまらん。大事な組の仕事はほったらかし、酒ばっかり酔いくろうて、メカケのところに、入りびたっちょる。