Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
避けようと努力している方角へ、強力な運命の軛が、二人をねじ向ける。また、二人の気質が、否応なしに、人情の谷間へ落ち、そこへ二度と這いあがることが困難なほど、深々と、沈む結果をも将来しているようであった。
――若松。
金五郎も、マンも、猛獣のうようよしているジャングルとして、敬遠し、行くところでも、住むところでもない、と考えていたのに、運命の暴風に吹きまくられて、その若松に根を下さなくてならぬ廻りあわせが、おとずれつつあるのであった。
「弱ったなあ……」
「どうしたら、ええか知らん……?」
困惑しきっている金五郎夫婦を、憤然と、永田杢次が訪れて来た。しおれ切っている。
「玉井、おれの後を頼む。長いこと、聯合組に尽したおれを番下げにするなんて、腸がちぎれそうじゃ。本来なら、腹いせに、事務所のまん前で、舌噛んで、死んでくれるところじゃが、お前が後をやってくれるちゅうんなら、我慢する。外の者がやるんじゃったら、承知すりゃせん」
「親方、わたしは、いやです」
「やってくれ。お前がやらにゃ、外の者から、仕事を取られるだけの話じゃ」
「六ゾロの源」をはじめ、永田組の小方連中も、金五郎へ、懇請するところがあった。