Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
といった言葉を思いだした。この女工たちの中にも、「鬼」の毒牙にかかった者があるのだろうか? 役人は、百姓が泣き寝入りするものと定めていたのだ。マンの例外におどろいたかも知れない。しかし、「鬼」は、かえって非を悔いるどころか、意地になって、新しく、マンを狙いはじめたようであった。
それから、数日後、時次郎が、また、専売局からの書留郵便を、マンのところに、届けて来た。
「専売法違反ノ科料、金二円五十銭也ヲ収メヨ」という命令書であった。
駐在員の松富五八郎が、谷口家を訪れて来た。マンの方を、じろじろ横目で見ながら、
「善助さん、罰金が来たそうだねえ?」
「来ました」
「姐御の親孝行が、かえって、仇になったというところですかな。……だが、なあ、善助さん、この罰金、収めずにすます方法が、なくもないんだがねえ」
「いンね、ええです。収めます」
「そんな空威張りしたって、損だよ。政府だって、血も涙もあるんだから、恩恵に浴してはどうかね? 便法があるが。……科料は大したことはないけど、前科がつくし、第一、罰金を収めに、岡山裁判所までも行かねばならんよ」
「行きます」
「お上に楯ついて、得はないのになあ」