Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
雨戸をめくっているのは、二十五になる、力自慢の城三次。
外の掃除をしているのは、「カマキリ」という綽名の、背のひょろ高い新谷勝太郎。二十七歳。
雑巾がけは、伝馬番の松本重雄。三十一歳。
竈の前にしゃがみ、くすぶる煙に、ぼろぼろ、涙を流しながら、火吹き竹を吹いている「六ゾロの源」は、大根をすっている「ノロ甚」に、話しかける。
「おい、甚公、あきれたのう」
「なにがや?」
「今、おれたちが、八人でやっとる仕事を、毎朝、姐さんが、一人で、やっとったんじゃで」
「そういえば、そうじゃなあ」
「これでも、まだ、前の晩から、米が磨いで、釜に仕掛けてあったり、味噌やら、豆腐やら、大根やらが、買うてあるもんじゃけ、楽なんじゃ。買いだしも姐さんの仕事、それから、洗濯、縫い物、ワラジ作り、そして、現場にも出る。……こりゃあ、大事ど」
「猫の餌も、やらにゃ、ならんしなあ」
「なんでもない、当りまえのことのように考えとったことでも、ぶっつかってみると、ほう、と思うようなことがあるもんじゃのう。姐さんは、八人力じゃないか」
「ボーシン、大発見をしたわい。こりゃあ、うちの姐さんだけじゃないばい。