Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
「お前にも、煙草銭やろ。……ほら」
「そうけ」
※に、四と吹きかけて、二で治まれば予定どおり、三なら大成功、という目算であったから、金五郎の胴巻は、現金でふくらんでいる。そのなかから、目ノ子算で、いくらかをつかみだして、清七の手のひらに握らせた。
公園になっている湯町の入口に、小さい骨董屋があった。あまり高級でないガラクタ店である。
馬車を止めると、金五郎は、つかつかと、その店に入った。
「やあ、金さん、おいで」
赤鼻で、禿頭の親父が出て来た。木魚のように、口が大きい。
「こないだから、銭がでけたら貰うというとった助広の短刀な、あれをおくれんかな」
「がいに、儲かったのけ?」
「雀の涙ばかり」
「蜜柑じゃあ、今年は、みんなが損ばかりしよるとに、やっぱり、金さんじゃなあ」
紫の袋につつんだ一振りの小刀を、奥からとりだして来た。うけとると、鞘を抜き、よくあらためてから、金を払った。骨董屋を出た。
「あがいに、前から欲しがっとったのを、とうどう、手に入れたなあ」
清七も、金五郎の刀剣好きを知っていたので、祝福の言葉をのべた。
馬車を知りあいの果物店にあずけて、共同湯に、行った。