Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
彼女は智能の程度も、小学三年生並であった。
ところが、それも、束の間であった。ヤスと、金五郎との間に、奇妙な争闘が展開された。それは、はじめは、閨房の中から、はじまった。
金五郎は、いつも、一人で寝て、絶対に、ヤスを相手にしないのである。いくら、ヤスが要求しても、応じない。
ヤスは、泣きだす。
「金さん、あんた、どがいなわけで、わたしを可愛がって、おくれでないのぞな?」
「おれは、養子には来たが、あんたの婿に来たんじゃない」
「養子に来れば、わたしが嫁にきまっとるじゃないけ?」
「養子に行くことは約束したが、あんたの婿になることは約束しとらん」
「ははあ、……」ヤスは、怒りと猜疑心とにあふれた眼つきで、「あんたも、財産目あてで来たんじゃな?」
「とんでもない。おれは、財産なんか、鐚一文欲しゅうはないよ」
「そんなら、なんで、来た?」
「だから、養子の約束したけに、養子に来たというとるじゃないけ」
二人の話は、水かけ論で、埒があかない。
ヤスは、我慢しきれなくなって、金五郎に飛びかかる。大女の怪力で、油断していた金五郎は抱きすくめられる。おさえつけられる。ヤスの身体は、火のようだ。