Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
お前にも、用があるんじゃ。……さっきから聞いとったら、「チーハー」の話をしよったが、どうも、豆八は、「蟻走」をやっちょるらしいな。恰度ええ。訊きたいことがあるけ、真直に、返事せえよ。嘘をついたら、考えがある」
色の生青い優男であるが、その眼は、二枚の剃刀のように、不気味に鋭い。ひょろりと背の高いのが、一種病的な感じだ。着流しの、白縮緬帯に両手をさしこみ、武者ぶるいじみた、貧乏ゆるぎをしている。すこし、吃る。
栗田銀五、三十四歳。友田善造の息のかかった博徒である。
「なんごとでしょうか」
と、豆八も、すこし警戒する姿勢になった。
「今日の「チーハー」の宿は、どこじゃ?」
「そんなこた、知りません」
「蟻走が、知らんことがあるか」
「蟻走は蟻走でも、わたしゃ下蟻走ですけん、「現場」に立ち会うたこた、一ぺんもないです。誰か、本蟻走に訊いて下さい」
これは、とっさの嘘であった。豆八は本蟻走に昇進したばかりで、今日の「現場」が、「猫婆さん」の家であることを知っている。これから、そこへ行くところなのだ。
「そうか」と、栗田は、案外、簡単に信用して、「そんなら訊くが、「チーハー」