Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
「若松市会だけでも、今度は、民政党の天下にならんようにせんといかんなあ」
金五郎が、決意のほどを示す語調で、いった。
「それが」と、原田雲井は、細い眼を光らせて、「またぞろ、絶対多数を取るちゅう算段をしよるらしかばい。今度は、普選の第一回目じゃけ、民政党でも、候補者の人選にゃ、頭を悩ましとる。どげんひいき目に見わたしたって、人材不足じゃけんな。それで、女郎屋、淫売屋、料理屋、石炭ブローカー、ゴロツキ、バクチ打ち、高利貸、悪家主――政治のことなんて、天からわかりもせんとを、遮二無二、十七人か十八人、押し立てて、全部、当選させるちゅう作戦らしか」
そういった後で、かたわらに居る光三に気づいて、ちょっと、頭をかき、
「いやあ、光三君とこの辻木惣八さんは、候補者中の人材じゃけんどなあ」
光三は、笑いだした。
「そんな、取ってつけたようなお世辞、いいなさらんでも、ええとですよ。あたしは民政党でもなんでもないけん。ほんとに、原田先生のおっしゃるとおり、うちのお父さんなんて、市会に出る柄じゃないわ。友田さんにおだてられて、絶対当選させてやる、なんて、いわれるもんじゃけ、柄にない野心を起したとです」