Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
また、うるさいこッてす。中立連盟は、何時、立候補の届出をなさる?」
「四五日うち、出そうかと思うとります」
「お手柔かに頼みますばい」
「こちらこそ。……民政党の方は、何時?」
「届出ですか? さよう、こっちはそんなにあわてんで、十八日の大安に、十七人、枕をならべて、出馬することにしちょります。……それでは」
矢崎新兵衛が、鷹揚な態度で去って行くと、原田雲井が腹をかかえて笑いだした。
「フワアハッハッハッ、やっぱり、女郎屋の親父だけあって、いうことが振るうちょるばい。枕をならべて――は、よかったなあ。傑作じゃ。轡をならべて――のつもりじゃったろうが……」
みんなもついて笑い、たちまち、矢崎の名言が酒の肴になった。
表は、次第に、黄昏れて来た。場内は電燈で眩しいほど明かるい。
プログラムが進み、いよいよ、
「清元・夕立」の幕が開いた。
置舞台の正面に、屋形舟が一隻、その右に、しだれ柳、黒幕の背景、右掛りに赤毛氈の床がしつらわれて、黒紋付姿の地方姐さん連が五人、見台に唄方が三人、三味線が二挺。はじめ、幕が引かれたときには、舞台には誰もいない。
普通の観客には、この舞台も、プログラムの一幕にすぎなかったけれども、金五郎、マン、勝則、原田、等にとっては、それぞれに異ってはいるが、特別の関心をそそるものであった。