Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
成敗は後にする」
勝則は、立ちあがった。部屋を出て行った。二階へ上る力のない足音が聞えた。
金五郎とマンとは、顔を見あわせた。どちらからともなく、プッと、ふきだした。
「ワッハッハッハッ、……」
「アッハッハハハ……」
ゼンマイの切れるまでは止まらぬ笑い機械のように、腹をかかえて、笑いころげた。
二人の眼には、どちらにも、キラキラと光るものが浮かんでいて、とめどなく、頬を伝わり流れた。
笑いやむと、涙をふきながら、
「どうするか?」
急に、真顔になって、金五郎がいった。
「お父さんの考えは?」
「おれは、もう、仕方があるまいと思うちょる。光丸と別れる気で旅に出とる者を、わざわざ呼び返して、おれたちがくっつけたようなもんじゃないか。ここまで来て、どうなるもんか」
「そうね、どうで、こうなることやったのかも知れんわ。男と女とのこと、むずかしいのね」
「むずかしいような、やさしいようなことたい。どうせ、どっかに無理が行くんじゃ。実は、おれは、この間から、勝則のことじゃあ、妙に気持がチグハグで、弱っとった。かえって、なんか、さっぱりしたよ」
「あたしも」
「それでも、やっぱり、腹が立ってたまらんけ、頬べんた、一つ、打ちまわしてやったら、気がすんだ。