Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はなふぶき

花吹雪

太宰 治

Leggi 花吹雪 (はなふぶき) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.945 caratteri · 33 schermate

Aozora Bunko

まことに黄村先生のお説のとおり、文人にも武術の練磨が大いに必要な事かも知れない。私が、いつも何かに追われているように、朝も昼も夜も、たえずそわそわして落ちつかぬのは、私の腕力の貧弱なのがその最大理由の一つだったのであろうか。私は暗い気がした。私は五、六年前から、からだの調子を悪くして、ピンポンをやってさえ発熱する始末なのである。いまさら道場へかよって武技を練るなどはとても出来そうもないのである。私は一生、だめな男なのかも知れない。それにしても、あの鴎外がいいとしをして、宴会でつかみ合いの喧嘩をしたとは初耳である。本当かしら。黄村先生は、記録にちゃんと残っている、と断言していたが、出鱈目ではなかろうか。私は半信半疑で鴎外全集を片端から調べてみた。しかるに果してそれは厳然たる事実として全集に載っているのを発見して、さらに私は暗い気持になってしまった。あんな上品な紳士然たる鴎外でさえ、やる時にはやったのだ。私は駄目だ。二、三年前、本郷三丁目の角で、酔っぱらった大学生に喧嘩を売られて、私はその時、高下駄をはいていたのであるが、黙って立っていてもその高下駄がカタカタカタと鳴るのである。