Classici giapponesi con furigana
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はなこのちんじゅつ
花子の陳述
豊島 与志雄
Leggi 花子の陳述 (はなこのちんじゅつ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.726 caratteri · 22 schermate
それから小豆を買ってきて、赤の御飯をたいて祝ってくれました。
それまではまあ無事でしたが、あとがいけませんでした。
母が針仕事をしてるところへ来て、美津子さんはぴたりと坐り、母の顔をじっと見て言いました。
「病気がおなおりなすって、ほんとに宜しゅうございました。」
「ええ、あなたにもいろいろお世話になりました。」
「ほんとに危いところでございましたよ。」
母は怪訝な顔をしました。
「実は、お知らせしたものかどうか、迷いましたが、やはりお耳に入れておいた方が、今後のために宜しいと思います。」
それが、電波のことだったのです。例の怪電波は、美津子さんの生態反応を詳細に吸収しながら、時々、攻勢に出るようになってきました。その一つとして、先日、美津子さんは嫌なことを告げられました。
「この家に、火事が出るか、重病人が出るか、どちらかだと、確かに申しました。ですから、今後とも、用心致さなければいけません。」
わたくしもそこに居合せておりまして、母の顔を見ますと、母は眼を皿のようにしていました。美津子さんが母のちょっとした風邪を心配してくれたわけは、それで分りましたが、しかし、そのようなことを改めて言われますと、あまりよい気持ちは致しませんでした。