Classici giapponesi con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate
柳に受けて歩行かっしゃるで、機織場の姉やが許へ、夜さり、畦道を通う時の高声の唄のような、真似もならぬ大口利いて、果は増長この上なし、袖を引いて、手を廻して、背後から抱きつきおる。
爺どのは冷汗掻いたげな。や、それでも召ものの裾に、草鞋が引かかりましたように、するすると嘉吉に抱かれて、前ざまに行かっしゃったそうながの、お前様、飛んでもない、」
「怪しからん事を――またしたもんです。」
と小次郎法師は苦り切る。
十一
姥は分別あり顔に、
「一目見たら、その御容子だけでなりと、分りそうなものでござります。
貴女が神にせよ、また人間にしました処で、嘉吉づれが口を利かれます御方ではござりませぬ。そうでなくとも、そんな御恩を被ったでござりますもの。拝むにも、後姿でのうては罰の当ります処、悪党なら、お前様、発心のしどころを。
根が悪徒ではござりませぬ、取締りのない、ただぼうと、一夜酒が沸いたような奴殿じゃ。薄も、蘆も、女郎花も、見境はござりませぬ。
髪が長けりゃ女じゃ、と合点して、さかりのついた犬同然、珠を頂いた御恩なぞも、新屋の姉えに、藪の前で、牡丹餅半分分けてもろうた了簡じゃで、のう、食物も下されば、お情も下さりょうぐらいに思うて、こびりついたでござります。