Classici giapponesi con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate
もっとも、怪物退治に持って見えます刃物だって、自分で抜かなければ別条はないように思われますね。それに貴僧、騒動の起居に、一番気がかりなのは洋燈ですから、宰八爺さんにそう云って、こうやって行燈に取替えました。」
「で、行燈は何事も、」
「これだって上ります。」
「あの上りますか。宙へ?」
時に、明の、行燈のその皿あたりへ、仕切って、うつむけに伏せた手が白かった。
「すう、とこう、畳を離れて、」
「ははあ、」
とばかり、僧は明の手のかげで、燈が暗くなりはしないか、と危んだ目色である。
「それも手をかけて、圧えたり、据えようとしますと、そのはずみに、油をこぼしたり、台ごとひっくりかえしたりします。障らないで、熟と柔順くしてさえいれば、元の通りに据直って、夜が明けます。一度なんざ行燈が天井へ附着きました。」
「天……井へ、」
「下に蚊帳が釣ってありますから、私も存じながら、寝ていたのを慌てて起上って、蚊帳越にふらふら釣り下った、行燈の台を押えようと、うっかり手をかけると、誰か取って引上げるように鴨居を越して天井裏へするりと入ると、裏へちゃんと乗っかりました。もう堆い、鼠の塚か、と思う煤のかたまりも見えれば、遥に屋根裏へ組上げた、柱の形も見える。