Classici giapponesi con furigana
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くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Leggi 草迷宮 (くさめいきゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.733 caratteri · 142 schermate
母親の友達を尋ねるに、色気の嫌疑はおかしい、と聞いて見ると、何、女の児はませています、それに紅い手絡で、美しい髪なぞ結って、容づくっているから可い姉さんだ、と幼心に思ったのが、二つ違い、一つ上、亡くなったのが二つ上で、その奥さんは一ツ上のだそうで、行方の知れないのは、分らないそうでした。
事が面倒になりましてね、その夫人の親里から、叔母の家へ使が来て、娘御は何も唄なんか御存じないそうで、ええ、世間体がございますから以来は、と苦り切って帰りました。
勿論病気でも何でもなかったそうです。
一月ばかり経って、細かに、いろいろと手毬唄、子守唄、童唄なんぞ、百幾つというもの、綺麗に美しく、細々とかいた、文が来ました。
しまいへ、紅で、
――嫁入りの果敢なさを唄いしが唄の中にも沢山におわしまし候――
と、だけ記してありました。……
唯今も大切にして持ってはいますが、勿論、その中に、私の望みの、母の声のはありません。
さあ、もう一人……行方の知れない方ですが……
またこれが貴僧、家を越したとか、遠国へ行ったとかいうのなら、いくらか手懸りもあるし、何の不思議もないのですが、俗に申します、神がくしに逢ったんで、叔母はじめ固くそう信じております。