Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

あらほうし

荒法師

山本 周五郎

Leggi 荒法師 (あらほうし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.734 caratteri · 36 schermate

Aozora Bunko

のだ、まことに生死を超脱して生きる道、いかなる大事に当面してもゆるがざる不動の一念、そのひとつを把むまでは雲水を続けよう、それが自分に与えられた使命である、かれはそう心をきめてしずかに寝床へ横たわった。

明くる日の午後のことだった、俊恵がうつらうつらしていると、ふいにこの家の表でけたたましい叫びごえが起った、「……どうした花世」「お父っさん早く来て……」娘の声は震えていた、「お城のおさむらいが怪我をして倒れているんです」「どこだ」「そこの栗林の中です」「よしすぐゆくぞ……」お由も来いといいながら、弥助がとびだし、すぐにかれの妻も出ていった。そして間もなく、かれらは誰かを運んで来て、奥の間へそっと寝かしたようすだった、「人に気づかれるな」とか「外に気をつけろ花世」などと囁くこえを聞きながら、しかし俊恵はそっと口のうちで経文を誦していた、ともすればあの経蔵の中で感じたような、わけのわからぬ忿りがこみあげてくるのだ、それでつとめて心を抑えつけ、誦経に心を集めていたのである。その日は昏れがたまでに三人、そういう負傷者が担ぎこまれた、みんな忍城の者か、それとも敵の者もいる