Classici giapponesi con furigana
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かつしかすなご
葛飾砂子
泉 鏡花
Leggi 葛飾砂子 (かつしかすなご) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.677 caratteri · 37 schermate
も平日になく好いというので、髪も結って一枚着換えて出たのであった。
小町下駄は、お縫が許の上框の内に脱いだままで居なくなったのであるから、身を投げた時は跣足であった。
履物が無かったばかり、髪も壊れず七兵衛が船に助けられて、夜があけると、その扱帯もその帯留も、お納戸の袷も、萌黄と緋の板締の帯も、荒縄に色を乱して、一つも残らず、七兵衛が台所にずらりと懸って未だ雫も留まらないで、引窓から朝霧の立ち籠む中に、しとしとと落ちて、一面に朽ちた板敷を濡しているのは潮の名残。
可惜、鼓のしらべの緒にでも干す事か、縄をもって一方から引窓の紐にかけ渡したのは無慙であるが、親仁が心は優しかった。
引窓を開けたばかりわざと勝手の戸も開けず、門口も閉めたままで、鍋をかけた七輪の下を煽ぎながら、大入だの、暦だの、姉さんだのを張交ぜにした二枚折の枕屏風の中を横から振向いて覗き込み、
「姉や、気分はどうじゃの、少し何かが解って来たか、」
と的面にこっちを向いて、眉の優しい生際の濃い、鼻筋の通ったのが、何も思わないような、しかも限りなき思を籠めた鈴のような目を瞠って、瓜核形の顔ばかり出して寝ているのを視めて、大口を開いて、