Classici giapponesi con furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Leggi 蒲生氏郷 (がもううじさと) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.772 caratteri · 128 schermate
はない。前野と敵地大崎領とは目睫の間であるから、或は一揆方の剛の者を手引して氏郷の油断に乗じて殺させ、そして政宗方の者が起って其者共を其場で切殺して口を滅して終おう、という企をしたというのならば、其の企も聊かは有り得もす可きことになる。然も無くば政宗にしては些智慧が足らないで手ばかり荒いように思える。但し蒲生方の言も全く想像にせよ中って居るところが有るのでは無いかと思われる所以は幾箇条もあり、又ずっと後に至って政宗が氏郷に対して取った挙動で一寸窺えるような気のすることがある。それは後に至って言おう。此処では政宗に悪意が有った証は無いというのを公平とする。が、何にせよ此時蒲生方に取って主人氏郷が茶讌に赴くことを非常に危ぶんだことは事実で、そして其の疑懼の念を懐いたのも無理ならぬことであった。氏郷が其の請を拒まないで、何程の事やあらんと懼れ気も無しに、水深うして底を知らざる魔の淵の竜窟鮫室の中に平然として入ろうとするのは、縮むことを知らない胆ッ玉だ。織田信長は稲葉一鉄を茶室に殺そうとしたし、黒田孝高は城井谷鎮房を酒席で遣りつけて居る世の中であるに。
夜は明けた、十八日の朝となった。