Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Leggi 薄紅梅 (うすこうばい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.133 caratteri · 122 schermate

Aozora Bunko

」

と湯気の立つ茶椀。――南無三宝、茶が切れた。

「ほんにの、これが春で、餅草があると、私が手に、すぐに団子なと拵えて進じょうもの。孫が、ほっておきで、南瓜の葉ばかり何にもないがの。」

と寂しい笑いの、口には歯がない。

お京がいとしげに打傾き、

「お祖母様、いまに可愛い嫁菜が咲きます。」

「嫁菜がの、嬉しやの、あなたのような、のう。」

糸七は仰天した、人参のごとく真まで染って、

「お祖母さん、お祖母さん、お祖母さん、そんな事より、仏間へ行って、この、きれいな、珍らしいお客様の見えた事を、父、母に話して下さい。」

「おいの、そうじゃの。」

何と思ったか、お京が急いで、さも、遠慮のないように椎の実を取った。

「お祖母様。」

「……おお、食べてくださるかの。」

「おいしい……」

と、長いまつ毛をふるわせて、

「三度、三度、ここに居まして、ご飯のかわりに頂いたら、どんなにか嬉しいでしょう……」

と、息をふくんだ頬を削って、ツと湧く涙に袖を当てると、いう事も、する事も、訳は知らず誘われて、糸七も身を絞ってほろほろと出る涙を、引振うように炉に目を外らした。

「喧嘩せまい、喧嘩せまい。