Classici giapponesi con furigana
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あしかり
蘆刈
谷崎 潤一郎
Leggi 蘆刈 (あしかり) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.413 caratteri · 78 schermate
たびでも行きかよいなされてゆっくりお眺めになることも出来ますとなおもいいそえてくれた親切を時に取ってうれしくおもいながらわたしはみちみちひいやりした夜風にほろよいの頬を吹かせつつあるいた。渡船場までの路は聞いたよりは遠い感じがしたけれども、辿りついてみると、なるほど川のむこうに洲がある。その洲の川下の方の端はつい眼の前で終っているのが分るのであるが、川上の方は渺茫としたうすあかりの果てに没して何処までもつづいているように見える。ひょっとするとこの洲は大江の中に孤立している島ではなくてここで桂川が淀の本流に合している剣先なのではないか。なんにしても木津、宇治、加茂、桂の諸川がこのあたりで一つになり、山城、近江、河内、伊賀、丹波等、五カ国の水がここに集まっているのである。むかしの『澱川両岸一覧』という絵本に、これより少し上流に狐の渡しという渡船場があったことを記して渡の長サ百十間と書いているからここはそれよりもっと川幅がひろいかも知れない。そして今いう洲は川のまん中にあるのではなくずっとこちら岸に近いところにある。河原の砂利に腰をおろして待っているとはるかな向うぎしに灯のちらちらしている