Classici giapponesi con furigana
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きょこうのはる
虚構の春
Leggi 虚構の春 (きょこうのはる) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.586 caratteri · 108 schermate
大して惚れていないのに、せんだって、真面目に求婚して、承諾されました。その帰り可笑しく、噴き出している最中、――いや、どんな気持だったかわかりません。ぼくはいつも真面目でいたいと思っているのです。東京に帰って文学三昧に耽りたくてたまりません。このままだったら、いっそ死んだ方が得なような気がします。誰もぼくに生半可な関心なぞ持っていて貰いたくありません。東京の友達だって、おふくろだって貴方だってそうです。お便り下さい。それよりお会いしたい。大ウソ。中江種一。太宰さん。」
月日。
「拝啓。その後、失礼して居ります。先週の火曜日(?)にそちらの様子見たく思い、船橋に出かけようと立ち上った処に君からの葉書来り、中止。一昨夜、突然、永野喜美代参り、君から絶交状送られたとか、その夜は遂に徹夜、ぼくも大変心配していた処、只今、永野よりの葉書にて、ほどなく和解できた由うけたまわり、大いに安堵いたしました。永野の葉書には、『太宰治氏を十年の友と安んじ居ること、真情吐露してお伝え下され度く』とあるから、原因が何であったかは知らぬが、益々交友の契を固くせられるよう、ぼくからも祈ります。