Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate

Aozora Bunko

感心に旨く出来てる。御前は何にも出来ないが、こんなものは器用だね」

「どうせ藤尾さんのようには参りません――あらそんな椽側へ煙草の灰を捨てるのは御廃しなさいよ。――これを借して上げるから」

「なんだいこれは。へええ。板目紙の上へ千代紙を張り付けて。やっぱり御前がこしらえたのか。閑人だなあ。いったい何にするものだい。――糸を入れる? 糸の屑をかい。へええ」

「兄さんは藤尾さんのような方が好きなんでしょう」

「御前のようなのも好きだよ」

「私は別物として――ねえ、そうでしょう」

「嫌でもないね」

「あら隠していらっしゃるわ。おかしい事」

「おかしい? おかしくってもいいや。――甲野の叔母はしきりに密談をしているね」

「ことに因ると藤尾さんの事かも知れなくってよ」

「そうか、それじゃ聴きに行こうか」

「あら、御廃しなさいよ――わたし、火熨がいるんだけれども遠慮して取りに行かないんだから」

「自分の家で、そう遠慮しちゃ有害だ。兄さんが取って来てやろうか」

「いいから御廃しなさいよ。今下へ行くとせっかくの話をやめてしまってよ」

「どうも剣呑だね。それじゃこっちも気息を殺して寝転んでるのか」