Classici giapponesi con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate
だからいつまでもこうやって阿父様と兄さんの傍にいた方が好いと思いますわ」
「阿父様と兄さんと――そりゃ阿父様も兄さんもいつまでも御前といっしょにいたい事はいたいがね。なあ糸公、そこが問題だ。御嫁に行ってますます人間が上等になって、そうして御亭主に可愛がられれば好いじゃないか。――それよりか実際問題が肝要だ。そこでね、さっきの話だが兄さんが受合ったら好いだろう」
「何を」
「甲野に聞くのは厭だと、と云って甲野の方から御前を貰いに来るのはいつの事だか分らずと……」
「いつまで待ったって、そんな事があるものですか。私には欽吾さんの胸の中がちゃんと分っています」
「だからさ、兄さんが受合うんだよ。是非甲野にうんと云わせるんだよ」
「だって……」
「何云わせて見せる。兄さんが責任をもって受合うよ。なあに大丈夫だよ。兄さんもこの頭が延びしだい外国へ行かなくっちゃならない。すると当分糸公にも逢えないから、平生親切にしてくれた御礼に、やってやるよ。――狐の袖無の御礼に。ねえ好いだろう」
糸子は何とも答えなかった。下で阿父さんが謡をうたい出す。
「そら始まった――じゃ行って来るよ」