Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぐびじんそう
虞美人草
Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate
「それもよかろうじゃ張り合がないな。ゴージアン・ノットはいくら考えたって解けっこ無いんだもの」
「切れば解けるのかい」
「切れば――解けなくっても、まあ都合がいいやね」
「都合か。世の中に都合ほど卑怯なものはない」
「するとアレキサンダーは大変な卑怯な男になる訳だ」
「アレキサンダーなんか、そんなに豪いと思ってるのか」
会話はちょっと切れた。甲野さんは寝返りを打つ。宗近君は箕坐のまま旅行案内をひろげる。雨は斜めに降る。
古い京をいやが上に寂びよと降る糠雨が、赤い腹を空に見せて衝いと行く乙鳥の背に応えるほど繁くなったとき、下京も上京もしめやかに濡れて、三十六峰の翠りの底に、音は友禅の紅を溶いて、菜の花に注ぐ流のみである。「御前川上、わしゃ川下で……」と芹を洗う門口に、眉をかくす手拭の重きを脱げば、「大文字」が見える。「松虫」も「鈴虫」も幾代の春を苔蒸して、鶯の鳴くべき藪に、墓ばかりは残っている。鬼の出る羅生門に、鬼が来ずなってから、門もいつの代にか取り毀たれた。綱がぎとった腕の行末は誰にも分からぬ。ただ昔しながらの春雨が降る。寺町では寺に降り、三条では橋に降り、祇園では桜に降り、金閣寺では松に降る。