Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

くものゆめ

蜘蛛の夢

岡本 綺堂

Leggi 蜘蛛の夢 (くものゆめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 147.189 caratteri · 298 schermate

Aozora Bunko

それを聞き付けた宿の者どもが寄って来て、たけり狂うお安を取押えて無理に表へ突き出してしまった。

「考えてみれば可哀そうなようでもありますが、何をいうにも半気違いのようになっていて、人の言うことが判らないので困ります。」と、四郎兵衛は話し終って又もや溜息をついた。

「それじゃあ、あしたも又来やあしないかね。」と、お杉も溜息まじりに言った。

「来るかも知れません。」

「こうと知ったら江の島なんぞへ来るのじゃあなかったねえ。」

「お安の叔母が藤沢にいるとは聞いてもいましたが、今じゃあすっかり忘れてしまって、うっかり来たのが間違いでした。」

「あしたは早朝にここを発って、鎌倉をまわって帰ろうよ。」

「それに限ります。」と、義助も言った。

「早く夜が明ければいいねえ。」と、お杉は言った。

雨天ならばあしたも逗留という予定を変更して、雨が降ろうが、風が吹こうが、あしたは早々に出発と相談を決めて、三人はともかくも枕に就いたが、雨の音、海の音、さなきだに不安の夢にしばしば驚かされた。

四

あしたは晴れるようにと、お杉が碌ろく寝もやらず弁財天を念じ明かした奇特か、雨は暁け方からやんで、二十五日の朝は快晴となった。