Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
われはうたえども やぶれかぶれ
蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ
室生 犀星
Leggi 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.726 caratteri · 90 schermate
一人は眼鏡をかけて声に唾をふくんでいるような親しみのある人、一人はひふがハムのように美しいふとりを見せた人、も一人はなりの高い愛嬌のある笑い声を持った人、この三人のうちの誰かであろうと思ったが、ステンレスの手車を取りに行った時は私は目かくししていたので、どの人だか判らなかった。手術は絶対にしない私は手術をするくらいなら現状のままでよいという考えであった。いくらも後にない命にきずをつけたくなかったからだ。以前に胃潰瘍をやったときにも手術を避け、薬で仕上げたが食い物も碌にたべずに何年間かを過したのである。それは手術の苦痛をまぬがれる愚かな私の考えで、他人のからだでない私のからだのことは私の心のままに行われる筈であって、そのためお陀仏になってもそれきりであるという例の半分やけくその考えであった。人生のことは叮嚀懇切にやるだけやって見て、それでもだめだったら一挙に蹶飛ばして去るという私の生き方は、ここに来てもなお私にからみ附いていた。
医師は洗滌を終えると、ステンレスのくるまが病室から引き出され、看護婦の去ったあとで私は眼隠しの被いを取り除いた。とにかく院外泌尿科の大家の内診察をもとめる事、それより先にカテーテルの挿入が必要であることが力説された。