Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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われはうたえども やぶれかぶれ

蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ

室生 犀星

Leggi 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.726 caratteri · 90 schermate

Aozora Bunko

して、病院に生きた鯉を持ち込んで料理して食えとは、何と手数のかかったご仁であろうと、はこばれた鯉の背中を見ただけでも、カテーテルを刺しこんだ膀胱の痛みが一段と加わる思いであった。この生きた鯉の背中にざっくりと庖丁が切り放たれることは、病室ではとうてい想像することも出来ない難事業であった。こんな生きた鯉なぞを搬んで来てどうして料理させるつもりなのか。しらべると高等小学の画の教師をしている人で、新聞は取らないで読んだことのない男であった。

只今お客様が二組いらっしって相子さんに喫煙椅子の方でお話したいと仰言っていらっしゃいますが、附添の方もいま他出中だといたしますと、どう計らったらよろしゅうございますかと言うのがあって、私は寝台から下りかけてみたものの担架の病人がのこのこ、客の前まで歩いてゆくのも嘘つきのように思われ、また寝台に上って電話の様子をうかがったり、膀胱の痛さは痛し電話はしきりなしにかかるし、井荻は買物に行き奥テル子は薬を取りに行っている。どうにもならない所にまた電話でコバルト放射室が空いたから直ぐ治療を受けるように、係の看護婦がそう言いに来たりして私は寝台の上で額に汗をかいて、くらくらしていた。