Classici giapponesi con furigana
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はえおとこ
蠅男
海野 十三
Leggi 蠅男 (はえおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 118.129 caratteri · 237 schermate
どうやら警官の取扱いに憤慨しているらしかった。
「……どうもお前らは分らず屋ばかりじゃのう。早く分る男を出せ。天下に名高い儂を知らないとは情けないやつじゃ」
と、老紳士はプンプンしていた。
「おお、あれは鴨下ドクトルじゃないか」
と正木署長は、意外の面持だった。
「儂を知らんか、知っとる奴が居るはずやぞ。もっと豪い人間を出せ」
「おお鴨下ドクトル!」
「おお儂の名を呼んだな。――呼んだのはお前じゃな。うむ、これは署長じゃ。この間会って知っている。お前は感心じゃが、お前の部下は実に没常識ぞろいじゃぞ。儂のことを蠅男と呼ばわりおったッ」
老紳士は果然鴨下ドクトルだったのだ。ドクトルはなおも口をモガモガさせて、黒革の手袋をはめた手に握った細い洋杖をふりあげて、いまいましそうにうちふった。
正木署長はドクトルに事情を話して諒解を乞うた上で、なおドクトルが夜の動物園で何をしていたのかを鄭重に質問した。
「なにをしようと、儂の勝手じゃ。儂の研究の話をしたって、お前たちに分るものか」
「それでもドクトル、一応お話下さらないとかえってお為になりませんよ」
「ナニ為にならん。お前は脅迫するか。